デジタル時代の年賀状じまい|30〜80代まで世代別による文例とマナー

デジタル時代の年賀状じまい|30〜80代まで世代別文例とマナー

SNSの普及により、伝統的な年賀状のやり取りは減少の一途を辿っています。日本郵政の年賀状発行枚数を見ると、年賀はがきの総発行枚数は、ここ10年で約58%減少しました。年賀状の習慣をやめる「年賀状じまい」を選択する人が増えているからと考えられます。

<日本郵政グループ発表から独自に作成>

「毎年送ってきた年賀状をそろそろやめたい」と思いつつも、実際にやめるとなるとためらう人も多いのではないでしょうか。いざやめるとなると、どのようにやめればいいのか、突然やめて関係性にヒビが入らないかなど、さまざまな不安がつきまといます。

この記事では、年賀状じまいを伝えるコツやいつ出せばいいかなど、年齢ごとに合わせた例文を紹介します。

年賀状じまいを送るか、お悩み別におすすめの方法を紹介!

≫【2025年】年賀状をやめたいけど…!具体的な3つの方法と後悔しない決め方

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目次

年賀状じまいとは?

長年やり取りを続けてきた相手に、年賀状の交換を終了すると伝えるのが年賀状じまいです。もともと年賀状じまいの慣習は、70代や80代の人が行う終活の一環として見なされてきました。しかし近年は、忙しい日常や価値観の変化から30〜40代の人にも広がっています。

年賀状をやめる背景には、社交辞令によるストレスや、SNSの普及で手間や費用をかけたくないといった理由があります。年賀状をやめたことで、準備に追われることがなくなり、心に開放感を覚える人もいました。

一方、今までお付き合いのあった人との交流が減ることで、相手に失礼な印象を与えてしまう可能性もあります。年賀状じまいのメッセージを送る際は、相手への配慮を忘れず丁寧な言葉で伝えることが大切です

年賀状じまいを突然送ると不愉快に思われないか

年賀状じまいをすると決めた場合、きちんと伝えたほうが良いのか、何も言わずフェードアウトするか迷う人は多いです。

結論として「年賀状をやめます」とはっきり伝えても、問題はありません。かえって毎年届いていた人から突然連絡が来なくなると「何かあったのか」「自分が何かしたのか」と、不安を与える可能性があります。きちんと伝えたほうが、お互いにスッキリして良好な関係を続けられます。

年賀状じまいを伝える際は、お互いの生活スタイルを尊重し、今まで受け取ってくれた感謝の気持ちを伝えましょう。代わりの連絡手段を伝え、寒中見舞いなどであらためてお礼を伝えるのもおすすめです

年賀状じまいはいつ送る?

年賀状じまいの連絡を送るタイミングに、明確な決まりはありません。状況に応じて、以下の3つの時期がおすすめです。

  • 12月まで(相手が年賀状を用意する前)
  • 元旦の年賀状で
  • 年賀状を受け取った後の寒中見舞いで

早い人は11月から年賀状を用意するため、12月上旬までに年賀状じまいを送ると翌年分を用意する手間が減ります。元旦の年賀状では、新年の挨拶と共に今年で最後にしますと伝えましょう。年賀状を出さずに、1月7日以降の寒中見舞いで連絡するのもおすすめです。時期を問わず、一般はがきや暑中見舞いでも問題ありません。

他の連絡手段として、メールやLINEで気軽に連絡するのも一つの方法です。親しい人には直接会い、自分の気持ちを素直に伝えて感謝を示しましょう。

年賀状じまいで気をつけたいこと

年賀状の終了を伝えるときこそ、長年の交流への感謝の気持ちを込め、心のこもった言葉でつづります。年賀状では新年の挨拶をきちんと書き、年賀状をやめることは最後に書きます。年賀状を送ってくれた人に寒中見舞いで出す場合は、「送っていただきありがとうございます」とお礼を述べましょう。

やめる理由は「高齢により」「子どもも成長し」などと簡潔に書きます。必要に応じて、今後変わりとなる連絡先(SNSのID・LINE・電話番号など)も記載してください。一言手書きのメッセージを添えると、気持ちがより伝わります。

可能であれば、全員に年賀状じまいの連絡をするのが望ましいです。難しい場合は、とくに親しい人へ送るだけでも良いでしょう。

年代別による年賀状じまいの文例

70〜80代向けの文例

70〜80代は、年齢を重ね体調の変化や負担を感じることが多くなる世代です。感謝の気持ちを伝えつつ、今年で最後にしますと書きましょう。

70〜80代向けの文例

初春のお慶びを申し上げます

旧年中は大変お世話になりました。

さて、年齢を重ねるたびに年賀状の準備も難しくなってきたため、本年を最後に年賀状をやめることにいたしました。

何卒ご理解のほどお願い申し上げます。

今後はLINEやメール、下記の携帯番号でご連絡いたします。

連絡先:〇〇〇ー〇〇〇〇ー〇〇〇〇

令和〇年 元旦

60代向けの文例

60代は、仕事の定年やライフスタイルの変化が重なる世代です。変化を前向きに伝え、状況に応じて連絡先を書きましょう。

60代向けの文例

謹んで新春のお慶びを申し上げます

昨年は大変お世話になり、ありがとうございました。

おかげさまで、無事に退職を迎えられました。

この機会に、勝手ながら年賀状の送付は今年で最後にいたします。

今後はメールやLINEで交流を深めていきたいと考えておりますので、ご理解いただければ幸いです。

皆様のご多幸を心よりお祈り申し上げます。

令和〇年 元旦

40〜50代向けの文例

40〜50代になると、仕事や家庭が忙しくなり、年賀状じまいを考えている人が増えています。SNSや他のツールでの連絡手段を検討しましょう。

40〜50代向けの文例

あけましておめでとうございます

昨年は大変お世話になりました。

さて子どもも無事に成人し、我が家も一段落したところでございます。

勝手ながら年賀状に関しては、今年で最後にすることにいたしました。

これからも変わらずメールやLINEなどで連絡いたしますので、

よろしくお願いいたします。

令和〇年 元旦

30代向けの文例

30代は、SNSコミュニケーションが主流となる世代です。今までやり取りをしていても、年賀状じまいを選ぶ人が増えています。

30代向けの文例

あけましておめでとうございます

昨年も大変お世話になりました。

さて昨今の時制もあり、どなた様にも年賀状は今年で最後とすることにいたしました。

皆様とは変わらず、SNSでのやり取りを中心にしたいと考えております。

今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

令和〇年 元旦

寒中見舞いの文例

元旦の年賀状でやめることを伝えない場合、寒中見舞いで連絡するのもおすすめです。寒中見舞いは、年が明けた松の内から立春(1月8日〜2月3日頃まで)に送付します。可能な限り1月末までには送りましょう。

寒中見舞いの文例

寒中お見舞い申し上げます

年始には素敵な年賀状をいただきありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

さて近年の社会情勢の変化に伴い、来年より年賀状の送付を控えさせていただくことにいたしました。

長年のご厚情に感謝申し上げます。

今後とも変わらぬお付き合いをいただければ幸いです。

皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

令和〇年 〇月

年賀状じまいで後悔することも

年賀状じまいは煩わしい習慣から解放されるメリットがある一方で、後悔する人もいます。以下は年賀状をやめて後悔する例です。

  • 連絡先がわからなくなる
  • 付き合いが減って寂しさを感じる

昔からの友人との連絡が途絶え、近況がわからなくなったといった声もあります。年賀状でのやり取りを通じて、疎遠に感じてしまい寂しさを募らせるケースもあります。年賀状交換はコミュニケーション手段の一つです。年賀状が無いことで、コミュニティから孤立するような感覚を覚える場合もあります

年賀状じまいをするかどうか迷っている人は、やめる前によく考えてから決断しましょう。デジタル時代においても、人間関係を豊かにする年賀状は、無駄なものではありません。

年賀状じまいを伝えた後でも復活してよい

年賀状を終わりにしますと連絡した後でも、年賀状の復活は可能です。そもそも年賀状は、日頃お世話になっている人に、新年のお祝いと感謝の気持ちを込めて送るものです。再開する際は、以下のような文で送りましょう。

「年賀状を最後にしますと連絡しましたが、寂しさも募り再開することにいたしました。今後とも変わらぬお付き合いをお願いいたします」

ただし、誠意や配慮を忘れてはいけません。相手も年賀状じまいを選択した可能性もあるため、それとなく様子を聞いてみるのもおすすめです。日頃からメールやLINEでやり取りをし、会う機会を多く作るなど積極的な交友関係を続けましょう。

プロのデザイナーによる年賀状じまいにおすすめのデザイン

GOOD&NEWは、プロのデザイナーによる年賀状のテンプレートを用意しております。例文つきのため、どのようなメッセージを送ればいいか迷うことはありません。友人に向けて、オリジナルな文面にも変えられます。

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